猫の腎臓病ってどんな病気?
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獣医師監修
猫の腎臓病って
どんな病気?
腎臓病の種類、ステージ分類、症状や原因
猫の腎臓の役割とは
猫の腎臓はそら豆のような形の臓器で左右1つずつあり、糸球体と尿細管からなるネフロンという構造物がたくさん集まってできています。
役割としては大きく3つの機能があります。
- 全身から腎臓に運ばれた血液より不要な老廃物等を尿として排出する(浄化機能)
- 血液中の水分やミネラルのバランスを保つ(水分・ミネラル調整機能)
- 血液を造る指示や血圧を調整するホルモンをつくる(ホルモン調整機能)
このような働きが正常にできなくなる病気を腎臓病といいます。
猫の腎臓病は「急性腎臓病」と「慢性腎臓病」
急性腎臓病とは
腎臓の機能が急に落ちてしまい、尿毒症などの症状があらわれる病気です。元気がなくなり、おしっこの量が極端に減ることもあります。
原因として多いのは結石などで尿道・尿管がつまることですが、ほかには感染症などによる炎症や、猫の腎臓にとって毒性をもつものを摂取してしまうこと、たとえば人間の薬やユリ科の植物を食べてしまったりすることです。できるたけ早く病院で対応することが必要です。
慢性腎臓病とは
慢性腎臓病は長い間に腎臓の機能が徐々に低下していく病気で、腎臓の構造の異常や機能低下が3ヶ月以上持続する場合、慢性腎臓病と診断されます。
加齢などにより腎臓が少しずつダメージを受けて慢性腎臓病になる場合もありますし、急性腎臓病から回復したもののダメージが残り、その後に慢性腎臓病になってしまう場合もあります。どちらの場合も診断時にはすでに原因は不明であることが多くなります。
猫の腎臓病の症状
腎臓病になると、腎臓のはたらきが低下することによりさまざまな症状がでてきます。
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浄化機能の低下から尿毒症
腎臓の浄化機能が低下すると、老廃物や毒素を体外に排出できず体にたまってしまうことで、嘔吐や食欲がなくなるなどの尿毒症の症状がみられます。
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水分・ミネラル調整機能の低下から脱水
水分やミネラルを調整できなくなることで、必要な水分が尿として大量に流れ出てしまい、脱水症状を起こしてしまいます。皮膚の弾力がなくなり、元気や食欲がなくなるなどの症状がみられます。
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ホルモン調整機能の低下から貧血や高血圧
腎臓が分泌するさまざまなホルモンには、赤血球を造るように働きかけるものや、血圧を調整するものなどがあります。この腎臓のホルモン調整機能が低下すると、赤血球が不足して貧血になったり、高血圧になったりします。貧血や高血圧になると動くのをいやがったり、食欲がなくなるなどの症状がみられます。
猫の慢性腎臓病のステージ分類
慢性腎臓病と診断された場合、病気の進行度をステージ分類することによって治療の方針を決めることになります。ステージ分類は、血液検査や尿検査などを参考に行います。
おうちの猫ちゃんは大丈夫? チェックしてみましょう。
慢性腎臓病の症状
- 水をたくさん飲む
- 色の薄い尿をたくさんする
- 体重減少
- 食欲低下
- 活動的ではなくなる
- 嘔吐が多くなる
- 口臭がする
- 便秘
- 被毛(ひもう)につやがなくなる
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DHAと猫の腎臓の関係について
岩手大学と共同研究しました。 -
腎臓の健康維持のためにはリンとナトリウムの量を調整した食事を与えることが大切です。