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しつけ

子猫と仲良くなりたい!なつかれない理由と正しい慣らし方

2020.10.5
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愛情もって育てると決めたかわいい子猫に、威嚇されたり噛まれたり…。なついてくれないのは、飼い主が正しい接し方やお世話ができていないことが原因ということも。猫の習性をしっかり知って、絆を強めていきましょう。

監修者:村田 貴輝

日本獣医生命科学大学 獣医学部卒業。動物病院で臨床を経験後、アイシア株式会社入社。
<資格>獣医師、ペット栄養管理士、ペットフード安全管理者

INDEX

猫がなかなか人間になつかないのはなぜ?

猫は、どのようにしたら人に慣れてくれるのでしょうか。猫の性格を知り、なつかない原因を把握して、正しく対応するようにしましょう。

猫がなつかない!考えられる原因は?

子猫が新しい家族として仲間入り。でも、すぐに人になつくというのは無理があります。というのも、猫はもともと警戒心が強く、新しい環境が苦手です。環境は、住まいだけでなく飼い主も含まれます。子猫を迎え、しばらくしても距離を感じるようなら、この「環境」に問題があるかもしれません。
子猫を執拗にかまったり、にぎやかな場所で過ごさせたりしていませんか?猫は新しい環境におかれた時に、その場所のニオイや飼い主の行動などから、「ここは安全かどうか」を確認します。リラックスできない状況が続くと、いつまでも安心できないため、なつきにくくなります。


猫の嫌なことがある?

猫がもともと人と接しない環境にいたり、あるいは人に嫌なことをされた経験があったりすると、人を嫌な存在と感じてしまうことがあります。「人=嫌な存在」となってしまっている場合は、簡単に解決はできません。なつくまでに非常に長い時間がかかってしまうかもしれませんが、根気強く適切な接し方をしてあげてください。

猫のお世話をしていればなつかれる、というわけではありません。お世話のなかには猫が嫌うものもあります。うまくいかない場合、「爪切りをとても嫌がる場合は、家では爪を切らず動物病院でやってもらう」「お腹のブラッシングを嫌がるなら、慣れるまではしない」といったように、嫌がることを回避するのも一つの方法です。一生懸命も大事ですが、子猫との接し方は気持ちを汲み取って変えていくことが必要です。


家族で子猫を飼う場合の接し方

落ち着きがない子供や強引な大人は苦手です。かわいいので、いつでもかまいたくなってしまいますが、子猫にとって睡眠と休息はとても大切で、遊びたくない時に起こされるととっても嫌な気持ちになります。乱暴な遊びも苦手です。特に子供がまだ猫に慣れないうちは、大人が行動を見守るなど制限しながら子猫と接するようにしましょう。

家族で子猫を飼う場合、どの人にもなついてほしいもの。誰かひとりで子猫のお世話をするのではなく、お世話の分担をして全員で子猫の成長を見守りましょう。

猫の表情やしぐさで気持ちを知ろう

飼い主が猫の接し方に細心の注意をはらったとしても、猫の反応がYESかNOなのか、サインがわからないと、距離を縮めるのは難しいかもしれません。猫の表情や行動から、気持ちを知る方法についても把握しておきましょう。

猫の表情で今の気分や気持ちを理解しよう

猫はとても表情が豊かな動物です。顔に注目すれば、その時どんな気持ちなのかがわかることも。特に以下のパーツに注目してみてください。

  • 猫は気持ちが穏やかな時ほど、目を細めてトロンとした表情になります。逆に、気が張っていると、目を見開き、瞳孔(目の黒い部分)も大きくなります。
    じっと相手を見ることは挑発を意味するため、争いを避けようと信頼関係のない相手とは目は合わせないようにします。

  • 耳は気持ちのサインが最もわかりやすく現れる部位。リラックスしている時、耳は少し横を向いていますが、怒っている時や怖がって身を守ろうとしている時は、後ろ外向きにピンと張り先端が上を向いた形、通称「イカ耳」になります。前に向いている時は何かに注意している状態を表します。

  • ヒゲ

    ヒゲを顔側にそらせている時は、何かに怯えたり緊張したりしている状態かもしれません。接する時は、少し時間をおいてからのほうがいいかもしれません。
    ヒゲが前に向いている時は耳の動きと同様に注意力が高まっている時で、危険を察知した時や何かに興味を惹かれていることを表します。

  • しっぽ

    しっぽを高く上げて先端だけカーブさせる場合は友好的な印で、さらに、しっぽを上げながらぶるぶる震わせるのも好意の表れです。反対にしっぽを下げている場合、恐怖や緊張を表します。獲物に忍び寄る時もしっぽは下がります。
    しっぽをパタパタするのは不満やイライラを表す反面、ゆっくりとした動きであればリラックスを意味する場合もあります。

  • 座り方

    前足をたたんで座るいわゆる香箱座りをしている時は、瞬時に動くことのできない姿勢のため、リラックスしているといえます。身をかがめるような姿勢で長時間いる時は身体の不調や痛みを隠している可能性があります。


猫の気持ちは行動でもわかることも

猫になつかれるためにはどんなことに気を付けたらよいのでしょうか?まずは猫の行動から嫌がっているサインを読み、猫の嫌がることをしないようにしましょう。

  • 逃げて身を隠す

    猫は嫌なことや、苦手な人がいたりすると、まず逃げて、家具などに身を隠すことがあります。猫が安心できるようになるまでは猫が身を隠せる場所を作ってあげましょう。例えば、ケージなどの「動かせる居場所」をクローゼットなどの猫が隠れやすい場所に置き、慣れたらケージを徐々に人の生活する部屋に移動させていく方法もあります。

  • 耳が後ろに倒れている

    耳を後ろにして身を引きながらシャーっと鳴く行為は、威嚇していると思われがちですが、実はそのほとんどが怖がっているサインであり、「これ以上近づくと攻撃するよ」という合図でもあるため、一旦距離をおくべきでしょう。

  • 触りすぎに注意

    始めは気持ちよくても、触られている時間が長いとしっぽを床にたたきつけたりして「やめて」と伝えてくることがあります。しつこくかまうと猫は反射的に攻撃してしまうため、サインが見られたら中断しましょう。


猫にこんな行動・しぐさが見られたら、なついているサインかも?

次のようなしぐさが見られたら、猫がなついているサインかもしれません。参考にしてみてください。

  • しっぽをピンと立てる

    しっぽをピンと立ててすり寄ってきたら猫がなついているサインです。高い声で鳴いたり、寝転がってお腹を見せたりしてくることもあります。

  • 目が合うと瞬きをする

    猫にとって、じっと見つめる、つまり相手の様子を見張るという行動は、本来敵意を意味するもの。ただし、「見つめる」のは好意のサインで、リラックスした状態で目を細めて見つめ、ゆっくり瞬きするのは信頼を意味しています。

  • 前足を交互に動かして、布などを揉むようなしぐさをする

    「ふみふみ」とも言われるこの行動は、母猫のお乳をのむ時の動きの名残。甘えたい気分の時に見られるしぐさです。もし子猫が飼い主のそばでふみふみをしていたら、甘えているのかもしれません。

子猫になつかれるための正しいお世話

接し方のほかにも、子猫になつかれるためには知っておきたいポイントがあります。

子猫がなつくには、順を追った「少しずつ」の接し方がポイント

猫のペースを尊重しながら距離を縮めていきたいですが、待つだけでなく、飼い主にもできることがあります。以下のことを順番に試してみてください。

  1. あえて関わりすぎず、猫だけで過ごさせる

    子猫を家族として迎えた直後は子猫の様子が気になったり、飼い主の存在を認識してもらおうとしたりして、ついついかまいすぎてしまいます。かまいすぎると子猫がストレスを感じてしまうので、子猫に「この人は怖いことをしてこない」と思ってもらうためにも、関わりすぎないよう気を付けましょう。また、特に家の環境に慣れるまでの間は子猫が疲れやすいので、関わるのは必要最小限のお世話だけにしましょう。

  2. 手からおやつを与える

    飼い主のニオイや存在を、子猫に「いいもの」と認識してもらう方法です。嗜好性の高いおやつを用いることで、警戒心が強い性格の子猫でも気を引きやすくなります。直接手から与えることで、飼い主のニオイと動きに慣れさせる効果もあります。

  3. 子猫に短時間触れることから始める

    おやつを手で与えながら、もう片方の手でちょっとだけ子猫の頭を撫でてみるなど、なるべく軽い触れ合いから始めるようにしましょう。子猫に触る部位を少しずつ変えながら、時間も増やしていき、「人に触られること」に慣れてもらいましょう。
    手のひらを下にして人差し指を伸ばし、猫同士の鼻のあいさつをまねてみましょう。 頬、あご、おでこのあたりから始めるとよいでしょう。

猫は決して順応性が高い動物ではないので、物事を一気に慣れさせようとするのはNG。猫を上手に慣れさせるには「少しずつ」がポイントなので、あせらずゆっくり子猫との距離を縮めていきましょう。


お世話の仕方も、子猫のペースに合わせて

食事や遊び方などのお世話も、猫の様子を見ながら行うのが賢明です。主に以下のポイントに配慮しながら行いましょう。

  • 食事は直接与えて

    接し方で「おやつのついでに飼い主のニオイに慣れさせる」と紹介しましたが、この方法は食事のシーンでもなるべく取り入れられるとベターです。子猫の時はできるだけ自動給餌器などには頼らず、人が食事を用意できるといいでしょう。

  • 毎日短時間でも遊びを取り入れる

    子猫とおもちゃで遊ぶ時間を、毎日数分でも取り入れましょう。子猫が慣れないうちはおもちゃや人の手の動きに驚くかもしれないので、柄の長いおもちゃを使って距離を保ったり、動かすスピードを調整したりするなどの工夫をしましょう。

  • 触る時は、場所と程度を守って

    ある程度距離が縮んだと思っても、触り方が下手では子猫に嫌われてしまうこともあります。触る時は、猫が喜びやすい額、あご下、ヒゲの付け根など、顔回りのタッチから始めるといいでしょう。また、触る際はストロークを短めに。あまりベタベタと触り続けると、猫は反射的に攻撃する習性があります(愛撫誘発性攻撃行動)。嫌がるサインを見せたら中断しましょう。


子猫を先住猫になつかせる方法

先住猫がいる場合、猫同士の相性も気になるものです。先住猫にとっては、自分のテリトリーに”よそ者”が来たことになり、警戒したりストレスに感じたりすることも。何も準備や対応をしないでいると、猫同士が険悪な関係になってしまうかもしれません。
※前から住んでいる猫

子猫を迎える前の準備として、それぞれの猫が落ち着けるように離れたところに複数の居場所を用意しておくと、ストレスを和らげることができます。子猫を迎えたら、しばらくは先住猫とは別室で子猫を過ごさせることをおすすめします。

慣れさせる方法として以下のステップを踏むと、お互いの距離を縮めていくことができると言われています。

  1. 部屋を分ける

  2. ドアをはさんで食事する

  3. ニオイの交換をする(猫ベッドなど)

  4. 部屋の交換をする

  5. 相手を見せる(ケージ越し)

相手のニオイを認識するようになったら少しずつ接点を増やすようにしましょう。


猫の性格に合った接し方・扱い方が大切

猫の「なつきやすさ」にも個体差があります。仲良くなるのにかかる時間や、なつき方も猫によって異なります。飼い主の理想を無理に押し付けず、飼っている猫の性格に合った接し方を心がけましょう。

いかがでしたか?子猫を迎えて最初に取り組むこの行動は、猫とこの後の関係にも影響するもの。慌てずゆっくり子猫と仲良くなっていきましょう。

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